ホームスクーリング

ホームスクーリング

facilities_a03ホームスクーリング(英語: homeschooling 訳:在宅教育)は、学校へ通うことなく、家で学習することを指す。オルタナティブ教育(従来の学校から離れたオルタナティブ(もう一つの)な学習の場を子どもたちに提供し、社会生活に必要な知識や人間関係のあり方を学ぶこと、そのためのさまざまな学びや育ち・生き方を身につける)の形式のひとつであり、ホームスクール(英語: homeschool)、ホームエデュケーション(英語: home education)などともいう呼び方をすることもある。

ホームスクーリングには幾つかの種類があり、保護者(管理・教育)のもとで教科書やインターネットで在宅講座を受けるラーニング・アット・ホーム、他のホームスクール生徒とともに講義を受けるアンブレラ・スクール、子どもの自主性に任せて本人の学習する意欲・興味に従って教育を進めるアンスクーリング(ナチュラル・ラーニング)等がある。

近代以前は交通機関が未発達だったこともあり、当時の学校は寄宿舎制が大半であったため、子供を学校に通わせずに家庭教師を付けて自宅で教育する裕福層が多かった。

 

このホームスクーリングが現在、世界中で増加しているとのことですが、どのような背景があるのでしょうか。

世界の義務教育制度:文部科学省のデータによると、

就学義務あり→日本、アメリカ(州による)、ドイツ(州による)、韓国

就学義務なし→イギリス、フランス

となっています。

このデータにない国の制度も気になりますが、ここで注目すべき点は「就学義務がない国が存在する」ということです。ただし、就学義務のないイギリスやフランスでは、「教育義務」が存在します。いわゆる「学校」に通わなくてもいいけれども、子どもが教育を受ける義務はあるのです。

また、親が意図的に教育を子どもに受けさせなかったことに対する罰則も既定されていますが、ほとんどの国が罰金刑のようです。

 

国や家庭事情によって様々だと思いますが、では、なぜ学校があるのに通わないのでしょうか。

(1)学校が信用できない・いじめなどで学校が怖くて行けない

これが一番の理由だとを感じている方も少なからずいるのではないでしょうか。
多人数クラスでの教育、いじめ、学校教諭の学童への無関心、刑事事件を起こす教諭など・・・
これらのネガティブな事柄から子どもを退避させるために選択肢としてホームスクーリングを選択する。


(2)試験結果が人生の全てではない

学校では様々な試験(学力テスト・習熟度テストなど)が行われ、試験の結果、すなわち数字で学力を評価されます。学校によっては試験結果を貼り出して成績優秀者を優遇する学校もあるそうですが、、、。
試験の結果が、今後の人生に役立つのか?という疑念から、ホームスクリーングを選択する家庭もあるのではないでしょうか。社会に出てから営業成績で判断するといった競争をさせるには学生時代にはまだ早いということも理由のひとつなのかもしれません。


(3)身近に学校より優れた教育資源を受けられる環境が整っている

裕福層など経済的資産があったり、もしくは経済的資産が無くとも、近親含め周囲に有教育資格者や私塾・教育施設などの教育資源を有している場合には、学校へ通わせずとも子供にとって有意義な教育を受けることが可能な環境が整っているためホームスクーリングを選択する。


(4)子どもの選択肢を増やす

義務教育が果たして本当に子供に必要なものなのか?と疑念を抱きたくなる現代社会の現れのひとつかもしれません。子供が学校に行きたくないなら、無理して行かずとも勉強はどこでも出来るし、やりたいことへの才能をのばすといった考えの表れとも言えるかもしれません。

 

ホームスクーリングのメリット・デメリット

ホームスクーリングのメリット・デメリット

ホームスクーリングのメリット・デメリットはなんでしょうか。

 

デメリット(短所)

・学校教育でしか身につけることができないもの(社交性・協調性・共同作業から生まれる達成感など)を身につけることができない可能性がある。
・就職の際に不利な扱い(社会不適合者のレッテルを貼られる)を受ける可能性がある。
・目の前の問題から逃避(現実逃避)してホームスクーリングへ変更した場合、逃避癖(問題解決できずに逃げることで回避すること)がつく可能性がある。
・学力に偏り(国語は得意、数学は苦手など)が出る可能性が高い。

 

メリット(長所)

・いじめなどの外的危険から遠ざけることが出来る。
・勉学以外の時間は好きなことができる、そのため自分のやりたいことを早く見つけられる可能性が高い。
・家族と一緒に過ごす時間がたくさんあるので、心理的に良い(可能性)がある。
・他人から出来ないというレッテルを貼られたり、見下されたりされない分、自分に自信を持てる可能性がある。
・自我の確立・個性の確立にプラスになる可能性がある。

 

break_a17当然、メリットがデメリットになる可能性(逆もしかり)もあるが、おおよその場合は上記の例が考えられ、ホームスクーリングすべてが悪いわけではなさそうです。しかし、ホームスクーリングでの一番の問題「社会性・社交性を身につけることが出来ない」ことではないでしょうか。アメリカでは「いつ、学校へ戻っても良い」とされていますから、社交性を身につけるのは問題ないのでしょう。

日本ではどうなのでしょうか?成績が優秀であったとしても、「社会不適合者のレッテル」を貼られて、蔑視されるかもしれません。日本人の一番大きな勘違いは ホームスクーリング=不登校者 と思いこんでるところです。
なんらかの理由でホームスクーリングをしていて、ある日学校へ復帰してみたら、不当な目を向けられた・・・としたら、社会性・社交性を身につけるどころか人間不信になってしまい、本当の意味での不登校者になってしまうかもしれません。
日本人は、ホームスクーリングの意味をもっと 不登校者を指すものではない だと理解すべきです。
アメリカではホームスクーリングをホームエデュケーションの別名を持っています。そのため、多くの人がホームスクーリングを受けてから学校へ復帰しても、蔑視されることは無いのです。


また学力的な問題も日本ではまだ解決・対処できていません。子供がホームスクーリングから学校へ戻りたいといった場合に、アメリカのホームスクーリング出身者のほとんどの人が極めて成績がよく、ハーバード大学にも入ることが出来たとよく聞きますが、日本のホームスクーリング出身者が、東大、京大に相次いで合格した、、、とは聞いたことが無いことも事実なのです。

Education=教育ではない

Educationは教育なのか開発なのか

アメリカでは、ホームスクーリングを、Home education(ホーム・エデュケーション)の別名で呼ぶことがある。 日本では「Home education」=家庭教育となるのだろうか。しかし、海外ではこの場合、自宅能力開発といった意味合いになるのではないかと考える。

日本人は「Education」を「教育」と同義語であると考えているが、海外では「Education=教育」ではないからである。

日本で代表的な国語辞典である『広辞苑』の「教育」の定義は,「教え育てること。人を教えて知能をつけること。人間に他から意図をもって働きかけ,望ましい姿に変化させ,価値を実現する活動。」とされている。

それが誤解であることは「教育」の訳語となっている「Education」を英英辞典で見るとわかる。例えば,『ランダムハウス辞典』では次のように定義している。

  1. to develop the faculties and powers of (a person) by teaching, instruction, or schooling.
  2. to qualify by instruction or training for a particular calling, practice, etc.; train: to educate someone for law.
  3. to provide education for; send to school.
  4. to develop or train (the ear, taste, etc.):to educate one’s palate to appreciate fine food.

これを訳すと次のように表現できるのではないだろうか。

  1. 教授,指導またはスクーリングによって(人の)力と能力を開発すること。
  2. 指導または訓練によって特定の職業(天職),仕事などの資格を得ること(訓練すること:法のために人をeducateすること)
  3. educationを提供すること,学校へやること。
  4. (音感,味覚などを)開発または訓練すること:すてきな食物を味わうために味の識別力をeducateすること。」

このように「Education」は能力を開発することであり,その能力とは職業に関することであるとしている。

『ウェブスター辞典』もこの2点ではほぼ同様な定義をしている。

 

english_a24日本人は「教育」=「Education」が同じ意味だと思いこんでいる理由のひとつに、和英辞典のみではなく,ほとんどの英和辞典においても「Education」を「教育」としているからではないだろうか。
「Education」は英語,「教育」は漢語であり両者は異なった意味であったが,これらを日本で意図的に結びつけたのではないかと推測される。

 

そのため、Home education=家庭で能力を開発すること を意味していると思われる。

決して、ホームスクーリング=不登校=社会不適合者ではないのである。間違っても誤った解釈はしないで欲しい。

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